広告ルールの基礎

各フィルタ次元とパラメータの意味、設定と検証方法、ルールテンプレートの使い方。

広告ルールは「どの訪問者がランディングページを見て、どの訪問者がセーフページを見るか」を決めます。この記事では各次元とパラメータを平易に説明し、最後にルールテンプレート(3.7.0 以降)の使い方を紹介します。

1. まずは2つのリストを理解する

ほとんどの次元には「許可リスト」と「拒否リスト」の2つの枠があります:

リスト役割わかりやすく言うと
許可リストリスト内の値だけ通す記入すると、リスト外はすべてブロック
拒否リストリスト内の値をブロック記入すると、リスト内はすべてセーフページへ

共通ルール:

  • 両方空 = この次元は制限なし(すべて通過)
  • 拒否リストに一致 = ブロック
  • 許可リストが空でないが訪問者が含まれない = ブロック
  • 値は大文字小文字・前後の空白を無視(USus も同じ)

2. 次元ごとの説明

1. 国(Country)

訪問者の国・地域。IP の所在地で判定します。

  • 使い方:配信対象市場を許可リストに(米国のみなら US)、除外したい地域を拒否リストに
  • ヒント:最重要の次元。最初に設定しましょう

2. 言語(Language)

訪問者のブラウザ優先言語(例:enzh-CN)。

  • 使い方:対象言語を許可 / 除外言語を拒否
  • 注意:拒否リストが粗すぎると誤爆します。en を拒否すると en-USen-GB にも影響するため注意

3. デバイス(Device)

訪問者の端末とブラウザ環境。6 つの項目を独立して設定:

項目判定内容
ブランド端末メーカーApple、Samsung、Huawei、Xiaomi、Google
ブラウザ使用ブラウザChrome、Safari、Firefox、Edge
クライアント種別アクセス形態ブラウザ / モバイルアプリ / デスクトップアプリ
デバイス種別ハードウェア形態mobile、desktop、tablet
モバイルアプリアプリ内 WebView で開いたかソーシャルアプリの内部ブラウザなど
OSオペレーティングシステムAndroid、iOS、Windows、macOS
  • 典型的な使い方:モバイルのみ配信なら mobile を許可リストに。市場に合わせてブランド・OS を絞る

4. ネットワーク環境(Network)

訪問者のネットワーク種別。9 つの独立スイッチで、オンにした種別のトラフィックをブロックします:

スイッチブロック対象いつオンにするか
プロキシプロキシ経由のアクセス通常オン。広告配信は直結が主流
匿名実 IP を隠す匿名プロキシ同上
データセンタークラウド・ホスティング IP(住宅回線ではない)推奨:レビューや不正トラフィックの多くがここから
VPN仮想プライベートネットワーク市場次第。VPN 利用率は地域で大きく異なる
TorTor 匿名ネットワーク推奨。一般ユーザーはほぼ使わない
CDNコンテンツ配信ネットワークのノード必要に応じて。自動化トラフィックが CDN 経由で来る場合あり
学校キャンパス・教育機関ネットワーク必要に応じて。不正流量に使われることが多い
衛星衛星インターネット(Starlink 等)必要に応じて。実ユーザーはごく少数
iCloud プロキシApple のプライバシー中継サービス注意:オンにすると一部の iPhone ユーザーに影響
  • ヒント:まず対象市場を通し、その後「プロキシ / 匿名 / データセンター / Tor」を段階的にオンにし、アクセスログで効果を確認

5. クローラー / Bot

自動プログラム:検索エンジンクローラー、SNS 取得、監視ツール、悪意スクリプトなど。

  • 使い方:残したいものを許可リストに(例:検索エンジン)、自動化ツールを拒否リストに;UA キーワード(部分一致、Bot 判定不要)も可
  • ヒント:既定の方針を維持し、許可リストを安易に広げない

5b. 広告検証(Ad Verification)

クローラー次元とは独立したルール軸です。広告監視系の自動化トラフィックに見られる UA・ASN などの特徴を識別し、無効アクセスとログノイズを減らします。verification リストは本次元のみに属し、クローラー拒否リストへは書き込まれません。

  • 使い方:リスト非空で有効、空リスト = オフ。プロファイルパックに一般的な自動化・データセンター・監視特性サンプルを含む(AdsBot / facebookexternalhit は既定で含めない)
  • 誤遮断:本次元を開き、語を削除またはリストを空にして保存
  • 注意:グローバル硬ブロックなし;使わない場合はプロファイルパックを使わないかリストを空にする

6. IP と IP レンジ

指定 IP または CIDR レンジ(例:1.2.3.41.2.3.0/24)。

  • 使い方:既知の送信元を許可 / 既知の妨害を拒否
  • 注意:IP は変動するため補助として使い、単独のフィルタにはしない

7. ASN(ネットワーク事業者番号)

IP より粗い単位——事業者・クラウドプロバイダのネットワーク全体。

  • 使い方:例:クラウド事業者の全 IP を ASN 番号でブロック
  • 価値:データセンター・ホスティングの事業者レンジは安定しており、長期ブロックに適する

8. Referer(流入元ドメイン)

訪問者がどのサイトから来たか。

  • 使い方:許可リストで指定の流入元のみ受け入れ / 拒否リストで特定の流入元をブロック
  • 注意:直接入力やブックマークは Referer が空になり許可リストでブロックされるため、必要な時だけ使う

9. UTM パラメータ(5 項目)

トラッキングリンクに付けるタグで、トラフィックの出所を区別:

パラメータ意味
sourceどこから来たかfacebook、google
mediumトラフィック種別cpc、organic
campaignどのキャンペーンかsummer-sale
term広告キーワードrunning-shoes
contentキャンペーン内の素材banner-a、video-b
  • 使い方:特定タグの付いたトラフィックのみ許可・計上。例:source facebook を許可リストにすると他はブロック
  • ヒント:変換トラッキングを使うなら、リンクに正しい UTM を付け、レポートを揃える

10. プラットフォームパラメータ(Platforms)

広告プラットフォームからの識別パラメータ(Facebook、TikTok、Google などのクリックパラメータ)。

  • 使い方:許可リストにプラットフォームを入れ、そのプラットフォームからのアクセスのみ許可
  • 価値:国・デバイスと組み合わせて「対象プラットフォーム + 対象市場」の正確なトラフィックに絞れる

3. 設定の習慣(重要)

  1. 先に開いて後で締める:対象の国・言語・デバイスを先に通し、その後ネットワーク・Bot・IP・ASN・Referer を追加
  2. 一度に1か所だけ変更:ルールプレビュー で検証してから次へ
  3. ルール未設定 = 全開放:UI が通知します。「フィルタ未設定」であって故障ではありません
  4. 必ず保存:フォームを編集しても保存しないと反映されません

4. クイック設定パック

プラットフォームは代表的なシナリオ向けのプリセット(Facebook / TikTok / Google 等)を提供します。起点として使い、実際の市場に合わせて調整し、配信前に ルールプレビュー で確認しましょう。

5. ルールテンプレート(3.7.0+)

広告のルール一式をテンプレートとして保存し、再利用できます。

項目説明
範囲同一アカウント内のみ。アカウントをまたげない
内容ルール設定のみ。ランディング / セーフページのテンプレートではない
可視性自分のみ、またはアカウント内共有
適用現在のルールフォームに反映
反映さらに「保存」を押して初めて広告に反映
連動なし。テンプレートを編集しても保存済み広告は変わらない

使い方:ある広告でルールを設定 → テンプレート保存 → 新しい広告で「テンプレート適用」(プレビュー可)→ 保存。

管理ページ:サイドバー「ルールテンプレート」で一覧・名前変更・削除が可能。内容の変更は広告のルールページに戻り、調整後に新しいテンプレートとして保存してください。

6. ルールプレビュー との連携

テンプレートは「設定の再利用」、ルールプレビュー は「このルールが正しいか」を解決します。推奨フロー:

ルール設定 →(任意)テンプレート保存 → ルールプレビュー で検証 → 保存 → 配信後にアクセスログを確認

共有テンプレートを適用しても、自分の対象市場で ルールプレビュー を必ず実行してください。他人のテンプレートが自分のオファーに合うとは限りません。